HSCプロダクト開発のためのデザインプロセス研究

HSCに特化したプロダクト開発に向けた研究の過程として、イラストや模型、プロトタイプを展示

作者:浅香 美遥

作品について
HSCとそれに関わる人々をハッピーにするプロダクト開発を目標に研究を行ってきた。今後の研究や実証実験に向け、これまでの研究の過程を形にして展示したものを卒業制作とする。
敏感な感覚や感受性を持つ人のことをHSPと言い、HSCはそれの子ども版と考えて良いが、子どもは自分の気持ちや疲れなどをうまく言葉にできなかったり、義務教育の中で自分に合った環境を作ることが難しかったりと、大人とはまた違う困難があると言われている。
周囲の理解や環境づくり、そしてHSC自身の日々のストレスを改善する新たな方法としてプロダクトデザインによるアプローチを検討したい。そこで、文献からHSCの日常生活を調査しイラスト化、新たな場や行為をカードにして提案しデザイン案出に繋げる研究を行っている。また触覚と人間の感情という分野に着目し、文献から得た知識を基に「HSCの心の敏感さと、触覚の敏感さには密接な関係がある」という仮説を立て、「温かいぬいぐるみ」のプロトタイプを制作した。ぬいぐるみの柔らかくあたたかい表情が与える心理的な癒しに、触覚で感じる温かさが加わることで癒し効果が高まるのかを確かめるため、実験を行っていく。現在は、ぬいぐるみのお腹にカイロを入れることで簡易的に温度を加えているが、今後はIoT技術を取り入れ、HSCだけではなく家族や学校などHSCを取り巻く環境で実用できるプロダクトを考えていきたい。
コメント