Chigasaki Life Cycle
線路で分断された南北の境界線を繋ぐサイクリングロード
神奈川県茅ヶ崎市の自転車利用を増やす取り組みとして、線路によって分断された南北の境界線を繋ぐサイクリングロードの提案である。JR茅ヶ崎駅周辺では狭い路地道、平らな道が多く、自転車の利用率が高い。また、茅ヶ崎市には国道1号線と海沿いの国道134号線があり、運動を目的とするロードバイク乗りや、海まで移動するサーファーたちが自転車を利用する姿が多く見られる。その一方で、自転車で南北を行き来する為には駅から300m離れた地下道まで移動しなくてはならない。この不便さから、人々の行動範囲が制限されることで、賑わいが駅周辺に集中してしまう一因にもなっている。そこで本研究では、南北の中心を繋ぐことで南北の自転車移動が円滑化すると共に、自転車を介したコミュニティ空間を設けることで地元民の交流から、茅ヶ崎の知らない店舗や魅力を広める。具体的なデザインとして、サイクリングロードの傾斜は緩やかな勾配によって、幅広い世代の人々が上りやすく、街と連続した空間として自然と利用したくなるよう配慮している。また自転車は、他にも子供の送り迎えや買い物などでも利用されている為、足の疲れを癒したり、交流の生まれる空間をブリッジ上に配置した。線路で分断された南北を繋ぎ、駅前だけではなく、茅ヶ崎市全体が活性化する自転車の新たなライフスタイル提案になっている。