「通り過ぎる空間」から「滞在する空間」へ
~大宮駅西口駅前広場における新たなコミュニティ空間の提案~
本研究は、大宮駅西口駅前広場に新しいコミュニティ空間を提案するものである。大宮駅は東日本への玄関口と呼ばれるほど、交通網が結節しているため、人々が多く利用する駅である。大宮駅西口駅前は平成2年に駅前広場や歩行者デッキなどが整備され、現在ではオフィスビルや商業施設が立ち並び、賑わいをみせている。しかし、市民の方々からの意見やリサーチの結果から、待合や休憩の場、憩いの場が不足し、人の流れに偏りが見られ、歩行者の快適性が問題になっている。その問題を解決するためには、まず、バスや車、人の流れを整備する必要がある。バス停を移動させることで、人の流れを分散させ、それに伴った新しい道路を提案し、利便性を向上させる。そうすることで、元々バス停があった空間を利用し、イベントスペースと、サラリーマンや商業施設の従業員の方々が昼休みに利用したり、夜は高校生やサラリーマンが利用したりできる憩いの場を提案する。また、歩行者デッキ上には、電車やバスの待ち時間、待合のちょっとした時間に利用することができるカフェ付きの広場と、デッキ全体に、休憩の場としてベンチを配置する。このようなコミュニティ空間をつくることによって、町の方々や各方面から集まる観光客などが駅前広場に集まり、賑わいや交流が生まれる。