Lead

目的地まで運ぶ駅

作者:岩瀬 優希

作品について
近年、主要都市での建物の高層化や複雑化が進み、初めて訪れる場所では自力で目的地に到着することが困難になってきている。
そこで、特に複雑化が進み、かつ私たちの生活において欠かすことができない駅空間に目を向け、利用者をスムーズに目的地まで案内できるような「わかりやすい」駅空間のリデザインを提案する。
わかりやすさに関する研究を通じて、「自分の場所が把握できる」「経路選択が瞬時にできる」「視覚的に空間を捉えることができる」
以上の3つの要素によって、わかりやすい空間が実現できると考えた。
プラットホームにおいて、階段やエスカレーターに近づくにつれて数が増えていくリングを柱に設置することで自分の場所が把握できる。また出口に向かって空間が広がる勾配天井や、歩行者の密度や動きを調整する床のスロープによって、視覚的に空間を捉えることができ、経路を瞬時に選択することができる。
コンコースにおいて、階段を登った直後に改札方向に誘導するための勾配天井と、上下間の繋がりを持たせることで自分の今いる場所を把握できる吹き抜けや、特徴的な形で駅構内のランドマークとなるようなインフォメーションボードを設置している。
これらの空間デザインによって、初めて利用する駅でも誰かに案内されているように、スムーズに目的地へ到着できると考える。
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