〝音で見る〟空間

視覚以外の感覚を研ぎ澄ます暗闇の遊び場

作者:河村 佳奈

作品について
通信技術の進化により映像や音声はほぼリアルタイムで届く便利な世の中になってきました。スマートフォンやテレビの普及で視覚だけで得られる情報が格段に増えた現代だからこそ、それ以外の感覚器官(聴覚、触覚、味覚、嗅覚など)による小さな信号の受信に「意識が向かなくなっているのではないかと考えられます。
そこで、最近ではゲームやスマートフォンに遊びの重きをおいている子供たちへ、暗闇空間により視覚を遮ることで聴覚・触覚への意識を向けてもらえる新感覚の遊び場を提案します。
手足が届く範囲の物体情報と、音や気配で人の動きを察知しなければならない状況で生まれる緊張感による新しい遊びを楽しめます。
この公園は4つの建物があります。メインとなる一番大きな建物の内部はほとんど日の光が入らないため、聴覚や方向感覚などの視覚以外の感覚での行動を誘発します。
天井からは柱状の木材が吊るしてあり、触れることで木材同士がぶつかり音が鳴る仕組みが施されています。
音のなる仕掛けは「一人分の肩幅くらい」の50cm感覚で配置され、暗闇の中で音を立てずに移動することが難しくなっています。
音が聞こえる方向や距離を考えながら遊ぶため、普段遊んでいる「おにごっこ」などの遊びも新しい感覚で遊べます。
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