鎌倉の地域と工芸を伝えるきっかけづくりの宿泊施設

作者:宮﨑 広頼

作品について
本研究は、鎌倉の伝統工芸の認知度が低くなっている問題から認知度を高めるために鎌倉の住人だけでなく観光で訪れた人にも知ってもらえるための空間デザイン提案である。
本研究にあたる際に私が注目した問題点として鎌倉の伝統工芸の認知度の低下と宿泊施設が少ない点の二つだ。
まず、鎌倉には鎌倉彫やガラス工芸という伝統工芸があるが、作り手の高齢化、高齢者不足の深刻化から認知度の低下が懸念されており、認知度を高めるために制作体験の活動を行う場が増えている。
また、鎌倉に宿泊施設が少ない理由として、東京や横浜の大都市圏から近く、観光で訪れた人の多くは日帰りで宿泊者自体が少ないことだ。鎌倉の宿泊施設が少ないことにより車やバスの利用が増え、市内の交通渋滞を引き起こす問題となっている。宿泊施設の少ない問題の解決として現在では古民家や空き家を利用した簡易宿所の設置が行われている。
そこで、これらの課題解決として制作体験を行える宿泊施設の空間デザインを試みた。
宿泊の利用で訪れた人に、宿泊だけでなく制作体験を行える空間として提供し、宿泊を通じて鎌倉の伝統工芸の文化に触れてもらうための空間デザインとして設計した。
この施設の提案から、鎌倉市内の宿泊者の確保と伝統工芸の認知度を高め、伝統工芸を扱う他の店舗や工房への関心を向上が期待される。
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