水上バスの一般交通手段化に伴う街と関わるターミナルの提案

作者:末田 千晴

作品について
交通手段の多様化に伴う、混雑緩和、環境、防災面および地域経済活性化の観点から陸だけでなく、水上を利用した交通も一般化した状況を理想とする。
首都圏でかつ駅から川が近い18の駅を選択し、路線数、川岸の広さ、駅利用者数、周辺環境、川までの距離の5つの項目を比較し、上位3駅である二子玉川駅、浅草駅、秋葉原駅に加え、川岸が広く駅から川までの距離が短い東大島駅、路線数ではトップを占める北千住駅、周りを水に囲まれた月島を選び、6つの駅をつなぐルートを通る水上交通インフラを提案する。

制作は月島駅と二子玉川駅とし、月島駅は、釣りや水遊びをする家族が楽しめる水上に浮く中庭のある親水空間を作り、屋上の芝にテントやレジャーシートを広げてピクニックなど自由に使える空間とする。
二子玉川駅は、休日は訪れる世代も幅広く、緩やかな傾斜に座ってゆっくりできるよう川岸へのアプローチはスロープにし、高さをつけることで寝そべったり、場所を選ばず、くつろげる空間を提案する。

河川において、水上交通が利用されることで人々の交通手段も増え、既存の駅に空間のデザインを付加させることで、今まで訪れることがなかった様々な場所へ行く選択肢が増え、移動の利便性も高く見込まれる。利用者が増えることで水上バスの料金も下がることが想定され、一般交通手段化に近づくと考える。
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