くすりとくらしを結ぶ家

作者:髙田 実優

作品について
日本の医療費は高く、増加傾向にある。解決するためには、一人一人が自分の健康を管理し、軽度の身体の不調は自分で手当てをするセルフメディケーションを行なっていく必要がある。私はこの問題について空間のデザインの立場から考察を進める上で、高齢者が多く住む「佐竹商店街」を敷地に選定した。周りには小学校や中学校などがあり、多くの人が商店街を利用する一方で、地域の人々同士が交流を持つことができる場所が少ないと感じた。そのことから、自分の身体に不調があったときは病院に行くのではなく、この空間を訪れることで、心のケアとともに身体の健康をサポートし、地域の人々の交流を生む空間の提案を試みる。
デザインのキーポイントは自然光の入れ方である。従来のドラッグストアの明かりは青白く疲れやすい。そのため目にも優しく穏やかな光環境を演出するための検討を重ね、屋根に半透明ガラスを4箇所設置した。ガラスは”カウンセリングルーム””交流スペース””会計””受付”の上部に設置し、光が入ってくることによって場所を指し示す。そして医療費削減のためにカウンセリングルームを設置し、利用者の悩みに寄り添えるような空間を提案した。敢えて他の人から少し見えるようにすることで興味を持ってもらいつつ、利用者のプライバシーを守れるようにパーテーションを設置した。
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