縁を紡ぐ

3つの「紡ぐ」で新たな農業に触れる

作者:谷石 大輝

作品について
農業従事者の高齢化が進み続け、農業就業人口は年々減少の一途を辿り、後継者問題にも直面している。一方で地域によっては新規就農者が増加傾向にあり、国や地方が支援制度や研修制度などを設け、若い世代を呼び込もうとあらゆる努力を進めている。大事なのはこの増加傾向を増やし、新規就農者が次の世代へと継続していけるような環境を作ることにあると考える。そこで私はそういった傾向を助長させ、直面する問題の解決を手助けできるような空間、施設を提案する。耕地は地域住民やここへ訪れた人たちが一体となって作り上げることを目的としている。10m四方の小さな畑と屋根のついたスペースが組み合わさって広がっており、屋根のある空間は人々に安心感と繋がりを与え、コミュニケーションを生むきっかけを作り出せると考える。併設されたレストランでは地域野菜やここで収穫された野菜などを提供し、また屋上では地域交流の場としても活用できる。ガラスに囲まれた施設では中央からふんだんに陽の光を取り入れ、料理教室やバザーなど柔軟に姿を変えて訪れた人の心を躍らせる。「畑で紡ぐ」「食で紡ぐ」「趣で紡ぐ」の3つの「紡ぐ」によって今までの生活では感じとれなかったような「縁」を実感できるだろう。
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