住民を繋ぐモバイルスペース

作者:内田 早江子

作品について
人と人のリアルな交流が減少するなか、人々の交流を増やすために、全国で各地でイベントスペースや駅前開発が進められている。しかし、その多くは土地の特徴が生かされておらず、その結果、どこに行っても同じような風景が広がるようになってしまったと感じる。
そこで、「人々の交流のために建物を建てる」という従来の都市の関係ではなく、「人が空間ごと移動し、人との関わり方や生活の仕方が変わる」という移動式のモバイルスペースを提案する。
簡易的な車輪のついたモバイルスペースは、一定期間レンタル利用する事ができる。利用者は指定された場所の中から好きな場所を選び、このモバイルスペースを移動させ滞在する。指定された場所であれば移動可能。スペースの中では自由に過ごすことができる。自分の趣味に没頭したり、友達を呼んでパーティを開くこともできる。また長期的にレンタルし、一定期間住むことも可能である。従来の固定された建物の中の生活にかわり、小さな空間でも移動してふだんと違う景色や人と関わることのできるモバイルスペースが町民に認知され、利用者が増えれば新たなコミュニティが増える。固定された家や居場所を持たないアドレスホッパーやオフグリッドといった新しい生活様式にも、このモバイルスペースは活用できると考える。
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