さっし

察しを紐解く冊子

作者:八木 麻妃芽

作品について
「言葉や行動から真意を察する」をテーマにホスピタリティ事例を分析していく映像作品。
言外に含まれた要望を一瞬で察知しお客様をもてなす、いわば“察し”のプロともいえる接客業スタッフに焦点を当てた。実際の事例をもとに、“察し”のプロセスをノートにまとめるようなグラフィックス表現を用い、視覚的に紐解いていく。
コメント

INTERVIEW

Q1.作品のアピールポイントを教えてください。
A.何と言ってもノートらしさの表現に力を入れています。今作はAeのエフェクトを多用し制作しているのですがこのノートも既存エフェクトを使い制作しました。それを更にリアルに見せるためにAiで付箋やノート欄を作り連携、鉛筆風ブラシとラフ効果でカラーペンを表現したりとAdobeの標準機能をふんだんに使いこだわり尽くしています。そんなリアルなノートで絵が動き、次から次へと外に飛び出て文字になるという絵面の面白さがアピールポイントです。
Q2.制作の動機は何でしょうか?
A.3年生で初めて映像作品を制作し、その1年間で確立した私のスタイルが【タイポモーション】でしたので、文字を扱う映像にすることは事前に決めていました。では何の文字・言葉をテーマにするか考えた際に日常生活に溢れる日本語の面白さを伝える映像にしたいと思ったことがきっかけです。初めは言葉にならない言語(車のサンキューハザードなど)をテーマにしていましたが、論文や本などの資料を漁り最終的にこのような形に落ち着きました。
Q3.制作する上で大切にしていることはありますか?また、それを制作にどう活かしましたか?
A.自分が本当に作りたいのか、作って面白いと思えるかを大事に制作しています。この作品も、制作中どうしても面白いと思えず、中間発表2日前に白紙に戻してテーマを変更したりしました。なかなか難しく制作が遅れていましたが、最後の1週間は毎日10時間制作という怒涛の追い込みでなんとか完成させました。自分が納得し制作している作品だからこそなんとかやる気を維持しクオリティを上げ切れたのかなと思います。
Q4.コロナ禍の制作は、苦労も多かったと思いますが、工夫して乗り越えた点などあれば教えてください。
A.私は特に撮影をしたわけでもなく全てMacBook内で完結させたのでコロナ禍だからこその苦労点はありませんでした。唯一挙げるとするならば、資料集めのために図書館に行こうとしたらコロナ対策で休館していたことくらいですかね。むしろ学校に行く時間や手間が減って完全に自分のペースで作業できたので追い込み時期はとても集中できたと思います。
Q5.後輩たちに向けて、卒業制作を行う上でのアドバイスがあれば教えてください。
A.アドバイスというほどのものではないのですが、映像デザインの方にエンコードは早めに行いましょうと力説したいです。実は今作、エンコードに6時間かかっています。更に不明なエラーで書き出せずaeファイル自体が開けなくなる現象にも立ち会いました。四年間の集大成となる卒業制作ですし、最後の最後にエラーで締め切りに間に合わなかったなんて悲しいですから、エンコードは完成後にやるのではなく、以前から少しずつ書き出せるか・何時間かかるかテストしながら制作を進めると事故がなくなると思います。大変ですが頑張ってください。

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